言葉にすくわれる
誰かの言葉に
救われる瞬間がある
長いとしつき
みずからに知られることなく
いつも
自身と共にあった感情に
一瞬で気づかされる
死別から間もなく20年
死別の悲しみについて
語られた言葉に救われた日
悲しむことを
誰よりもゆるしていなかったのは
わたし自身だと気づく
すこし長かったね
生きるために
そうしてきたことにも気づく朝
本当はずっと
つらかったことが
過去形になる瞬間
自分をゆるせた日
やっぱりこの世はそうわるくない